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退職金の意義
退職金は、老後の生活保障、後払い賃金、功労褒賞などとして支払うと考えられています。
賃金とは「使用者が労働者に対して、労働の対償として支払うもの」で、給与、賞与、退職金、その他などがあります。このうち給与は、労働基準法により必ず支払わなければならないものであり、それ以外は就業規則や慣例により決められるものです。給与以外の賃金もルール(就業規則、退職金規程等)として定めた場合は、定めた範囲内で支給義務が発生します。
つまり、本来会社によっては、ルールとして支払わないと決定すれば、支払わなくとも良いのが退職金であるといえます。しかし、民間企業以外の各種法人や役所においても支払われている現状の中、退職金(制度)がないことは、良い人材を雇い入れることにおいても、良い人材の流出を止めることにおいても、非常に重要な慣行であると、多くの企業は考えていると思われます。
退職金制度の支払形態は一時金方式のほか年金方式があり、また積立方式として社内積立方式のほか社外積立方式があります。
退職金の労務管理上の役割
〜長期就労者ほど厚い処遇・やる気への影響と退職金が少ない場合の転職率〜
前項目で述べたように、民間企業以外の各種法人や役所においても支払われている現状の中、退職金(制度)がないことは、良い人材を雇い入れることにおいても、良い人材の流出を止めることにおいても、非常に重要な慣行であると言えます。逆に、良い人材を引き止めるために、退職事由が自己都合の場合は少ない退職金、定年まで勤めれば多めの退職金になるようにするなど、前向きに利用することにより、良い人材を長く会社に引きとめ、やる気を高揚することが可能であると考えられます。その意味でも、退職金の役割は大きく、決しておろそかにできない問題でもあります。一方、退職金の支払は、会社において大きな負担となることから、単に退職金を多くすればいいという問題でもなく、企業経営においてはできるだけ費用負担は少なくする必要が求められています。
退職金での労使紛争・・・p10から
退職金の額=基本給×勤続年数×退職事由係数 となっていることが多いほか、その他の方法においても、退職事由によって額が異なるように設定していることが多いことから、退職事由についての労使紛争が何種類かあり得る(退職推奨の有無・解雇権濫用の有無など)。また、同意のない労働条件の引き下げなどにより、労使紛争が起こることが考えられます。そういった意味でも、退職金の制度に不備があることは、会社にとってのリスクであると考えられます。
退職金のリスク、2007年問題と退職金
ゆるやかなリスク・・・人事制度・考課制度・賃金制度などからくるモラル低下
直撃型リスク・・・退職金倒産(他に黒字倒産・残業代などの監督署の是正勧告倒産など)
退職金は、たとえば、2007年に団塊の世代が大量に定年退職の時期を迎えるわけですが、その時まで、あらかじめ退職金の額を予想し、そのための資金繰りを行っておれば問題なく支払えるでしょう。しかし、今までの退職者数と同じ感覚でしかも長年勤めることの多い団塊の世代の特徴から、長期就労者が今まで以上の大量の定年退職を迎えた場合に、今までの感覚で対策を立てていなかったら、黒字倒産と同じで、突然の大量退職金のために資金繰りがつかなくなり、倒産する可能性さえ持っているのです。それが、退職金の恐ろしさです。あらかじめ対策をきちんと立てておけば問題がなくとも、対策を怠っておれば、企業寿命に関わる問題なのです。
(黒字倒産・・・売掛金などの入金予定が何ヶ月か先なのに対し、支払経費の支払時期はすぐ訪れる場合に、利益が出ているのに資金繰りができなくなり、支払小切手や支払手形の支払が遅れ、銀行取引停止などで、会社が倒産すること。
残業代などの監督署の是正勧告倒産・・・残業代の法令上の解釈の不足などで、労働基準監督署などから支払命令が出ることがある。その場合に2年分遡った残業代を一時に支払う必要性から、会社が耐え切れずに倒産すること。
どちらも、計画性や法令遵守などリスク管理が不足していることからくる倒産である)
中小企業の退職金制度の現状と問題点・・・・・・・・1
中小企業の退職金制度改革はなぜ進まないのか?・・・・・4
退職金規定(制度)と退職金の積立方法・・・・・・・・・6
退職金制度の法的問題点・・・・・・・・・・・・・・・・10
適格退職年金制度について・・・・・・・・・・・・・14
中小企業退職金共済と特定退職金共済について・・・・・・・18
適格退職年金から中小企業退職金共済への移行・・・・・・・23
確定拠出年金(日本版401k ),確定給付企業年金について・28
退職金制度廃止と退職金前払い制度・・・・・・・・・・・・33
退職金制度改革の必要性
退職金制度の環境
退職給付会計の変更、企業年金制度の法改正、団塊の世代の定年退職問題
退職金制度改革の必要性
制度面・・・年功序列・長期雇用の見直し
財務面・・・低金利の影響で積み立て不足
中小企業の退職金制度改革の現状
退職金制度の実施状況・・・p1
退職金支払準備の形態・・・p1下
退職金算定基礎の種類・・・p2下の@からCとp3
改革が進まない理由 ・・・p4 @からI
退職金規定(制度)と退職金積立方法
退職金規定(制度)と退職金積立方法の関係・・・p6から(p7大切)
退職金の分類
支払方法による分類・・・一時金・年金
算定方法による分類・・・基本給連動方式・別テーブル方式・定額方式・点数方式
積立方法による分類・・・内部(貯金・引当金(廃止))
・外部(適年・基金・401k(DC)・確定給付(DB)・中退共)
退職金の法的意味と労使紛争の原因・・・p10から・・・省略
適格年金制度について・・・p14
適格年金ドンブリ・早い者勝ち論・・・p16の図とp17
ピーク時に9万件、h17.3頃6万件、現在全国で5万件?4万件?
退職金の意義で述べた通り、規定があれば支払義務がある。適格年金は退職金規定が必須
適格年金14要件(国税庁長官の承認)のうち、注意すべき項目
1目的・・・退職年金(または退職一時金)の支給のみを目的としていること。
2契約形態・・・従業員を受取人、事業主が掛金を払い込み、受託機関が退職を条件に支給
3加入者の範囲=従業員(役員等×)
4予定利率の変更は財政再計算時のみ(よく出てくる予定利率5.5 %)利率下げる=掛金高くなる
10解約返戻金の従業員帰属(退職も制度解約時も事業主に積立金が戻らず従業員に支払われる)
適格年金の税法上のメリット
全額損金算入
掛け金は給与所得とされず、受取時に課税・・・退職所得は有利(年金は雑所得)
適格年金は退職年金のひとつ・・・老齢の年金との違い
中途退職ですぐもらえるか、もらえないか(中小企業の退職金の手切れ金としての性格)
適格年金の廃止と問題点
平成14年4月施行の確定給付企業年金法・・・適格年金は平成24年3月まで経過措置
平成24年3月まで企業年金は他の制度へ再編又は解約、h14年以降適格年金は新設不可
厚生年金基金・確定給付企業年金基金型・確定給付企業年金規約型・確定拠出年金(401K)
廃止の理由
積み立て不足(低金利)、積立不足解消や受給権保護のルールがないなど
現行の生保などの運用は0.75、多くの予定利率は5.5%
廃止による影響
退職金外部積立機能の喪失
適格年金廃止しても、退職金規定は残る
解約返戻金は従業員に一時所得(課税あり)として直接わたる。
適格年金に多い人事制度の問題
基本給連動型が多い 退職金=退職時基本給×勤続年数別支給率×退職事由係数
5.5%の予定利率やバブル時代の大企業見本の高額退職金(生保会社が勧めた)
基本給そのものが年功的など、貢献度に応じた支給額になっていない
大企業のポイント制などで必要な個別労務管理が中小企業はできない。
制度改革上大切な点
適格年金を解約しても、退職金制度・退職金規定はなくならない
支給水準の引き下げが必要だが、それには手順・ルールがある。・・p11、退職金廃止p33下
適格年金制度解約・廃止の方法・・・p34下から大切
適格年金解約時、積立金は従業員の一時所得・課税・確定申告、税は会社負担?(日生p16)
移行の場合は積立金の移管が可能
移行先1確定拠出年金企業型・・・p28、日生p18
特徴1 掛け金は一定(額・率)、受給額は個人の運用状況により上下=道義的責任?
特徴2 退職が支給事由でない=老齢が支給事由=中途退職者はすぐもらえない
特徴3 投資教育などの運用コスト
問題点 移行にあたって積立不足の解消が必要、運用責任から従業員の個別同意が必要
メリット・デメリット・・・p32・p33後半大切
移行先2確定給付企業年金規約型・・・p30、日生p22
特徴1適格年金と税制上の優遇は同じで、受給権の保護を重視している=責任と事務費up
特徴2導入・変更・解約すべて労使合意が必要=事業主の都合でやめたり変更できない
特徴3支給事由は老齢==中途退職者はすぐもらえない、または脱退一時金との選択
移行先3中小企業退職金共済制度p18日生24+特定退職金共済制度p22
特徴1確定拠出と同じ性格、利率1%
問題1中小企業のみ加入できる+新規加入の場合のみ移行できる
特徴2移行時・移行後とも、積立不足の解消は求められない
特徴3h17.4より積立額引渡額の限度額の撤廃
特徴4退職金規定で退職金=中退共の額とできる
中退共への移行の詳細・・・p23からp28
移行先4その他・・・生命保険などの活用
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